本ページにはプロモーションが含まれています。
マッチングアプリや出会い系サイトを通じて起きた詐欺事件では、後述する46例の事件が起きています。
事件の手口や種類別に件数をまとめると、以下のとおりです。
代表的事件 | 3件 |
結婚詐欺 | 4件 |
国際ロマンス詐欺 | 8件 |
仮想通貨・ビットコイン | 5件 |
FX投資 | 5件 |
投資(仮想通貨・FX以外) | 3件 |
資産家・富裕層偽装系 | 4件 |
カード詐欺・不正使用 | 3件 |
紛失偽装系 | 3件 |
その他 | 8件 |
合計 | 46件 |
特に有名な最初の3つの詐欺事件は「事件総合」のページの、それぞれの段落で紹介しています。
【2/24更新】マッチングアプリ事件381例-出会系サイト殺人等犯罪被害ニュース一覧高齢男性退職金3億円詐取事件2021年10月ボイチェン暗号通貨詐欺件2021年10月36歳女性1億1500万円結婚詐欺事件2022年2月
上記のような事件の説明に加え、当記事では最後の段落で「マッチングアプリにおける詐欺の動向」についても解説しています。
各事件の概要と合わせて全体の動向を知り、被害に遭わないための対策や心構えなども理解できる内容です。
上記の詐欺事件以外では、窃盗・ぼったくり・違法勧誘などの事件を下のページで解説しています。
マッチングアプリの事件|窃盗・強盗・ぼったくり・不正勧誘・悪徳商法等24例また、性犯罪については下のページでまとめています。
マッチングアプリ・出会系サイト 性犯罪事件36例|性的暴行・強制猥褻・児童買春など殺人事件については下の記事で詳しく解説しています。
マッチングアプリの殺人事件・日本&海外の14例―出会系サイトの事例含む結婚詐欺
マッチングアプリの詐欺の中でも特に多い「結婚詐欺」では、以下のような事件が起きています。
事件名 | 発生年月 |
---|---|
婚活アプリ45股詐欺事件 | 2021年4月 |
婚活アプリ4000万詐取事件 | 2020年8月 |
同棲費用100万円詐取事件 | 2020年6月 |
消防士600万結婚詐欺事件 | 2019年2月 |
それぞれの概要を説明します。
婚活アプリ45股詐欺事件(21年4月)
2021年4月28日報道。
39歳男性が45人以上の女性と同時に交際し、各種の契約を結ばせるなどの詐欺を働いていた事件です。
男性は女性らと婚活アプリで知り合い、ほぼ同じデートコース・同じ会話内容で勧誘を繰り返していました。
被害に遭った女性らがSNSや掲示板で男性の情報を共有するようになり、同一人物と気づいた女性らが訴えたことで事件が発覚しました。
男性は「会社経営者」「中小企業診断士など20~30の資格を持つ」「象の調教師の資格ももつ」などの虚偽の経歴で女性を惹きつけていたといいます。
【参考】琉球新報・LINEニュース(女性自身)
婚活アプリ4000万詐取事件(20年8月)
出典:ライブドアニュース
2020年8月7日報道。
不動産業手伝いの35歳男性が、婚活アプリで知り合った女性約20人から計約4,000万円を詐取しました。
最後に逮捕された容疑では、30代会社員の女性から「腕時計を買いたい。君がマンション購入のために貯めた資金を貸してほしい」と、330万円を詐取したとされます。
【参考】5ch(読売新聞の記事が残存)
同棲費用100万円詐取(20年6月)
2020年6月12日報道。
38歳の男性が、婚活サイトで知り合った40代女性から100万円を詐取した事件です。
男性は「同棲したい。マンションも調べてある」と女性に告げ、マンション購入の費用の一部として、100万円をだまし取ったとされています。
消防士600万結婚詐欺事件(19年2月)
出典:ニコニコニュース
2019年2月18日報道。
東京ディズニーランドで「園内消防士」というべき業務についていた男性が、結婚詐欺で逮捕された事件です。
男性の手口は「パイロットの養成学校に入学したいけど学費が足りない」というもの。
国際ロマンス詐欺で特に多いパターンですが、男性の場合は外国人でなくとも消防士という特殊な職業のおかげで話に信ぴょう性をもたせることができたと考えられます。
男性は女性から、200万円ずつで3回、合計600万円の現金を詐取。
年収は推定700万円程度と裕福でしたが、株のレバレッジ取引で失敗し「追加証拠金」の入金に追われていたことが、犯行の動機だったとされています。
【参考】リアルライブ
結婚詐欺師が徹底排除されている安全なアプリを使おう
ここまで紹介してきたとおり、マッチングアプリには結婚詐欺師も多く潜んでいます。
このような詐欺師に遭遇しないためには、詐欺師も含めた危険人物を徹底排除している安全なマッチングアプリを使うことが必要です。
そのように安心して使える婚活アプリは、下の記事で詳しく紹介しています。
【年齢×目的別】婚活アプリおすすめランキング8選!自分に合ったアプリの探し方が見つかる
そして、中でも最も安心して利用できる婚活アプリは、ブライダルネットです。
婚活業界最大手で、東証1部上場企業のIBJが運営しており、24時間365日体制の監視・パトロール・通報システムも徹底しています。
このようなブライダルネットの安全性も含めた評判については、下の記事で詳しく紹介しています。
ブライダルネットの評判・口コミはひどい?知恵袋や5chでの評価・危険人物の情報まとめ!
「安心して婚活をできるアプリを使いたい」と考えている方は、下記の公式サイトと合わせて、ぜひ参考になさってください。
国際ロマンス詐欺
外国人(もしくは外国人を名乗る人物)による国際ロマンス詐欺事件では、下のようなものがあります。
事件名 | 発生年月 |
---|---|
香港人女性・会社社長1600万円詐取事件 | 2022年3月 |
台湾人女性FX3000万詐取事件 | 2021年6月 |
イタリア人1100万詐取事件 | 2021年7月 |
韓国人男性投資詐欺事件 | 2021年4月 |
香港女性ビットコイン詐取事件 | 2022年1月 |
「投資商品を購入するだけで稼げる」自称アジア系女性、40代男性から330万円詐取(佐賀) | |
佐賀30代女性・自称韓国人男性から2,400万円詐欺被害 | 2021年4月 |
自称韓国人経営者、30代女性から500万円詐取(2022年3月) | 2022年3月 |
それぞれの概要を説明します。
香港人女性・会社社長1600万円詐取事件(22年3月)
出典:京都新聞
2022年3月16日報道。
滋賀県近江八幡市に住む会社社長の男性(44歳)が、マッチングアプリで知り合った女性から約1,600万円相当の仮想通貨をだまし取られた事件。
女性は香港人を名乗っており、いわゆる国際ロマンス詐欺にも該当する。
男性と女性は2021年8月にマッチングアプリで出会い、メッセージのやり取りをLINEに移行。
- 「10日間で1万ドル上昇した」
- 「短期取引もできる」
などの言葉で、女性が男性を勧誘したという。
男性は女性の指示に従い仮想通貨を購入。
同年9月までに計5回ほど、女性が指定したアドレス(現金でいう銀行口座に当たる)に、仮想通貨を送金したという。
台湾人女性FX3000万詐取事件(21年6月)
出典:読売新聞
山形県に住む50代会社役員の男性が、マッチングアプリで知り合った自称台湾人女性からFX投資の話を持ちかけられ、合計で約3,000万円を騙し取られた事件。
女は男性に対して、複数の人物を紹介し、「口座開設料が必要」などと指定の口座に入金させたといいます。
また、同じマッチングアプリで知り合った女からも、同様にFX投資を勧められ、計約3,000万円を振り込むに至っているのです。
最後は男性が口座から現金を引き出したいと女に依頼したところ、それを拒否された段階で被害に気づくことになりました。
3,000万円という大金を振り込んでもなお被害に気づかないとは、「マッチングアプリ恐るべし」と言わざるを得ない事件です。
イタリア人1100万詐取事件(21年7月)
出典:京都新聞
2021年7月12日報道。
滋賀県野洲市内の看護師女性(38歳)が、イタリア人を名乗る男性に1100万円を騙し取られた詐欺事件です。
犯人は女性とマッチングアプリで知り合い「投資で結婚資金を貯めよう」と投資サイトを紹介。
女性に5回送金させ、約1100万円をだまし取ったとされています。
韓国人男性投資詐欺事件(21年4月)
出典:京都新聞
2021年4月14日報道。
滋賀県大津市の会社員女性(32歳)が、マッチングアプリで韓国人を名乗る男性に1,230万円を騙し取られた事件です。
女性は男性から外国為替投資(FX)を勧められ、指定された口座に現金550万円と680万円分の仮想通貨、合計1,230万円分を送金しました。
男性は女性に儲かっていると思わせるため、偽の投資用サイトを見せていたということです。
女性がその資金の引き出しを求めたところ、拒まれたことで事件が発覚しました。
香港女性ビットコイン300万詐取事件(22年1月)
2022年1月13日報道。
大津市在住の会社員男性(59)が、「香港在住の女性」を名乗る人物から約300万円相当の仮想通貨「ビットコイン」をだまし取られたという事件です。
男性は、マッチングアプリを通じて知り合った人物とやりとりをする中で「一緒に仮想通貨でもうけよう」「2人でこれから過ごすのにお金が必要だから」などと言われました。
金銭の受け渡しは、2021年9月24日から12月9日の間、計7回にわたり指定された投資サイトのアドレスに送金するというものでした。
「投資商品を購入するだけで稼げる」自称アジア系女性、40代男性から330万円詐取(佐賀)
2021年3月10日、佐賀県警白石署が男性の被害を発表。
被害者は、江北町の40代男性。
約330万円をだまし取られたという。
白石署は詐欺事件として調査している。
事件発生は、2020年10月下旬~2021年1月下旬にかけて。
加害者は、自称アジア系外国人の女性である。
男性と女性はマッチングアプリで知り合った。
加害女性から、投資を持ちかけられたという。
口上は「ブローカーの取引戦略に従って商品を購入するだけでいい」というものであった。
男性は女性の指示どおり、約330万円を振り込んだ。
振込先は、複数の金融機関の口座であったという。
振り込みをした後、連絡が取れなくなった。
出典 | 読売新聞/2021年3月13日/西部朝刊/330万円詐欺被害=佐賀 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://kijikensaku.yomiuri.co.jp/top/yomiuriNewsArticle.action?yomiuriNewsArticleDto.currentObjectId=20210313J1SYMHP1200070 ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
佐賀30代女性・自称韓国人男性から2,400万円詐欺被害(2021年4月)
2021年4月17日、佐賀県警鳥栖署が女性の被害を発表した。
被害者は、みやき町に住む30代女性。
約2,400万円をだまし取られたという。
詐欺の手口は、SNSとマッチングアプリを用いたもの。
事件発生は2021年2月~4月14日までの間。
加害者は自称韓国人の男である。
男と女性は、マッチングアプリで知り合った。
男はSNSのメッセージなどを用い、女性に投資話を持ちかけたという。
「仮想通貨でお金を稼ぐことができる」などの勧誘をしていた。
女性は、男に指定された複数の金融機関の口座に計10回の振り込みを行った。
編集部コメント
この手の詐欺では、複数の銀行に分散して振り込みを指示することが多い。
普通の投資であれば、そのようなことはあり得ない(分散する理由がない)。
このあたりは納得できるような巧妙な説明を仕掛けてくるのであろうが、「複数に分散して振り込む」という場面になったら、まず怪しいと考えていただきたい。
(そもそも、マッチングアプリや出会い系サイトで投資の話が出たら、100%詐欺である)
出典 | 読売新聞/2021年4月18日/西部朝刊/2400万円詐欺被害=佐賀 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://kijikensaku.yomiuri.co.jp/top/yomiuriNewsArticle.action?yomiuriNewsArticleDto.currentObjectId=20210418J1SYMHP1200040 ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
自称韓国人経営者、30代女性から500万円詐取(2022年3月)
2022年3月27日報道。
2021年11月に、国民生活センター越境消費者センターに寄せられた被害相談を紹介。
相談を寄せたのは、30代の女性。
マッチングアプリで自称「韓国人経営者」の男性と出会った。
男性から「将来のため、紹介するサイトで投資をしてほしい」と説得されたという。
男性は女性に、別の無料通信アプリ(編集部推測:多いのはLINEなど)などでやり取りするように求めた。
女性のことを「Baby」「妻」などと呼んでいたという。
女性が最初に少額を投資したところ、すぐに利益が出た。
そして、男性は「元金が多ければ儲けも多い」と、さらなる投資を促したという。
女性は消費者金融などから借金をし、約500万円を追加で投資した。
そして、その投資額を後日出金しようとした。
しかし、利益を含めた総資産の15%を保証金として支払わなければいけないと、サイト事業者から説明されたという。
それを男性に相談したところ、連絡が取れなくなった。
(そして、国民生活センターに相談した)
編集部コメント
まず、こちらの女性に関しては大変つらい思いをされていると推察する。
一刻も早く犯人が捕まることを願う。
その前提で解説を加えさせていただくと、この事件の一連の手口は、国際ロマンス詐欺の「王道」といえるパターンである。
- 韓国人などの外国人を名乗る
- 経営者や資産家を装う
- 結婚を強くほのめかす
- 「二人の将来のために」と投資を勧める
- 最初に利益を出させる
- 徐々に追加投資をさせる
- 理由をつけて引き出しをさせない
- 連絡が取れなくなる
彼らの中には「マニュアル」があるのではないかというくらい、この流れはどの事件でも共通している。
一番いいのは「話が出た時点で関係を断つ」ことである。
しかし、肝っ玉の座っている人や、面白い経験をしたい人であれば、最初だけ騙されたフリをして投資をし、少額を稼ぐのもいいかもしれない。
出典 | 読売新聞/2022年3月27日/東京朝刊/[e安全]マッチングアプリで詐欺 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://kijikensaku.yomiuri.co.jp/top/yomiuriNewsArticle.action?yomiuriNewsArticleDto.currentObjectId=20220327J1TYM901200020 ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
アプリの外国人によるロマンス詐欺に注意
ここまで紹介したとおり、マッチングアプリでの外国人との出会いには、しばしばロマンス詐欺のリスクがついて回ります。
このようなロマンス詐欺の被害に遭わないためには、こうした詐欺師に共通する手口を知っておくことが重要です。
そのような外国人(を名乗る日本人を含む)による詐欺の手口は、下の記事で詳しくまとめています。
外国人と会える出会い系・マッチングアプリおすすめ5選!付き合うコツや国別の特徴も解説!
そして、外国人による事件も含めた結婚詐欺が最も少ないマッチングアプリの一つはペアーズです。
その理由の一つに、下記のとおり海外からの利用を制限していることが挙げられます。
不正利用の多くが日本国外からの利用によるものであること等の状況を踏まえ、大変心苦しい決定ではありますが日本国外におけるPairsの利用を禁止とさせていただきました。
「お客様の環境ではPairsをご利用いただくことができません」と表示され、ログインできません|Pairsヘルプ
このような理由からも、ペアーズは特にロマンス詐欺が少なく、安心して利用できるアプリです。
外国人も含めてすべてのお相手と安心して出会いを楽しみたいと思っている人は、ぜひペアーズから試してみてください。
仮想通貨・ビットコイン
ビットコインに代表される仮想通貨・暗号資産が関わる詐欺事件は特に多い。
主な事件で以下の5例がある。
アークキャッシュ20億円詐取事件 | 2022年1月 |
会社役員2名・3億円仮想通貨詐取疑惑 | 2022年3月 |
仮想通貨1000万円詐取事件 | 2021年10月 |
ビットコイン900万円詐取事件 | 2021年8月 |
仮想通貨320万詐取事件 | 2021年7月 |
上記の5例のうち3例は加害者が外国籍を名乗っており「国際ロマンス詐欺」でもある。
しかし、すべて国際ロマンス詐欺に分類すると、このカテゴリに事件数が偏る。
そのため、当記事では「国名が不明のものは仮想通貨詐欺」として分類した。
アークキャッシュ20億円詐取事件(22年1月)
出典:朝日新聞デジタル
2022年1月20日報道。
マッチングアプリも含めて、あらゆる経路を用いて仕組まれた大規模詐欺事件である。
「アークキャッシュ」など独自の暗号資産を売りつける手口で、IT関連会社・Rawbiz(ロウビズ)が総額約20億円の詐欺を働いたというもの。
起訴状によれば、同社代表の山田大紀被告(26)は数名の男女と共謀。
2019年7月頃から暗号資産の投資詐欺を開始した。
ターゲットを見つける経路にはマッチングアプリも含まれており、東京に住む30代の男性会社員は、2019年に被告らとマッチングアプリで知り合った。
この際、被告らは「女性」を装って被害男性とメッセージをやり取りしていたという。
男性は大手企業の営業マンであり、年収は約900万円。
1,000万円ほどの貯金をコツコツと貯めていたが、そのうち300万円を詐取されてしまった。
【参考】「7倍になった」友人の言葉でつぎ込んだ300万 暗号資産詐欺事件|朝日新聞デジタル
会社役員2名・3億円仮想通貨詐取疑惑(22年3月)
出典:カンテレ(現在リンク切れ)
2022年3月9日報道。
大阪の元会社役員の男性2名が、マッチングアプリで女性を装って男性と知り合い、総額で約3億円の仮想通貨をだまし取ったとされる事件。
先に結論を書くと、この男性2名のうち1名(東京都港区の49歳男性)は、嫌疑不十分として30日に不起訴処分になっている。
【参考】詐取の暗号資産を現金化し隠したとして逮捕された会社役員の男性(49)を不起訴 大阪地検
大阪地検によれば「捜査を尽くしたが、起訴するに足るまでの事実が認定できなかった」という。
この事件では、他に26歳男性ら2名(合計3名)が起訴されている。
残り2名の起訴・不起訴処分については、続報が待たれる。
【参考】FNNプライムオンライン
事件の詳細
3月9日の関西テレビの報道によれば、男性2名はボイスチェンジャーを使い、女性の声で被害男性らを勧誘していた。
この手口で、独自に開発した無価値の暗号資産を5名に販売し、4,000万円をだまし取ったという。
被告が使用した音声は、以下のようなものだったという。
「もしもし、聞こえる?初めまして。もともと証券会社をやっていて、いまは専業でトレーダーしているよ」
引用:金融商品相談センター(出典のカンテレの記事掲載期間終了のため、引用文が残っている同サイトより引用
リンク先には、この事件の手口について詳しく報道された初期の記事の引用が多く掲載されている。
1名が不起訴になった以上、推定無罪とするべきだが、関心がある方は参考にされたい。
仮想通貨1000万円詐取事件(21年10月)
出典:京都新聞
2021年10月5日報道。
滋賀県甲賀市内の嘱託職員の女性(36歳)が、約1,000万円分の仮想通貨を騙し取られた多額詐欺事件です。
加害者は外国籍を名乗る男性で「300万投資すれば55万稼げる」「資産が1,000万円になったが出金に300万円の税金が必要」などと女性を騙し、数回にかけて1,000万円以上の仮想通貨を送金させました。
ビットコイン900万円詐取事件(21年8月)
出典:京都新聞
2021年8月23日報道。
滋賀県近江八幡市の派遣社員の女性(50歳)が、ビットコイン900万円分を騙し取られた詐欺事件です。
犯人は外国籍を名乗る男性。
「コロナの間に仮想通貨で稼げたのでやり方を教えたい」とし、女性にビットコインを送金させた後、連絡がとれなくなったといいます。
仮想通貨320万詐取事件(21年7月)
出典:47NEWS
2021年7月9日報道。
滋賀県高島市内の団体職員女性(47歳)が、外国籍を名乗る人物に320万円をだまし取られた詐欺事件です。
犯人は女性に対し「仮想通貨は必ず儲かる」「自分自身も50万ドル稼いだ」などと投資サイトに勧誘。
数回にかけてビットコイン約320万円分を送金させ、連絡を絶ったということです。
マッチングアプリの出会いでは投資詐欺に注意
マッチングアプリでは、ここまで紹介したような投資詐欺を働く業者がしばしば存在します。
そのような業者の手口は共通しているため、手口を事前に知っていれば被害を防げるものです。
そうしたマッチングアプリの業者の手口は、下の記事で詳しく紹介しています。
マッチングアプリに潜むサクラや業者の見分け方 | 最新手口5選
そして、このような詐欺をはたらく業者が最も少ないアプリの一つがペアーズです。
24時間365日体制の監視とパトロール、ユーザー同士の通報によって、業者が徹底排除されているため、安心して利用できます。
「詐欺のない安全なマッチングアプリで出会いたい」と考えている方は、ぜひペアーズから試していただくといいでしょう。
FX投資
FX投資が関わるものでは、以下のような詐欺事件が起きています。
事件名 | 発生年月 |
---|---|
大津市45歳男性755万円詐欺被害 | 2022年3月 |
京都府FX投資詐欺事件 | 2022年1月 |
外国籍女性によるFX投資2200万円詐取事件 | 2021年11月 |
FX・投資指南「初期費用」で70万円詐取・京都 | 2022年1月 |
ビジネスマッチングサービス『リンクトイン』で投資詐欺被害 | 2020年12月 |
以下、それぞれの詳細です。
大津市45歳男性755万円詐欺被害(22年3月)
出典:京都新聞
2022年3月16日報道。
滋賀県大津市の会社員男性(45歳)が、マッチングアプリで知り合った女性から約755万円をだまし取られた事件。
男性は2021年6月に女性と知り合い、以下のような言葉で勧誘された。
- 「副業したらお金を稼げた」
- 「稼いだら一緒になるためのお金がたまる」
そして、女性の指示に従ってFX(外国為替証拠金取引)を開始。
同年7月~22年3月にかけて21回、計755万円の現金を送金したということです。
京都府FX投資詐欺事件(22年1月)
出典:京都新聞
2022年1月13日報道。
会社員の男性(24)が、マッチングアプリを介して知り合った男24人に、計70万円をだまし取られたという詐欺事件です。
容疑者は、外国為替証拠金取引(FX)の投資を指南する初期費用と称して金銭を騙し取りました。
またその際、「副業、興味ないですか」などと投資話を持ち掛けて男性に近づいてきたようです。
FX投資2200万円詐取事件(21年11月)
出典:京都新聞
2021年11月17日報道。
大津市の男性(69)が、外国籍の女性を名乗る人物に現金約2,200万円を騙し取られたという詐欺事件です。
男性は3月10日、マッチングアプリを介して女性と知り合い、女性からFX(外国為替証拠金取引)の投資話を持ち掛けられました。
また、女性から紹介された自称アナリストから「資本金が多ければ大きな利益を上げられる」などと言われ、これを信じた男性は、3か月間で計12回にわたり、自称アナリストに指定された銀行口座に計2,180万円を振り込んでしまいました。
FX・投資指南「初期費用」で70万円詐取・京都
2022年1月13日、京都府警右京署が男性2人を逮捕した。
逮捕されたのは、東京都台東区の自称電話勧誘販売業の男(27歳)と、住所不定で自称人材育成マネジメント業の男(24歳)。
詐欺の容疑で、両名とも否認している。
署によれば、容疑の事件は2018年8月23日と24日に起きたもの。
被害者は、京都市右京区の会社員男性(24歳)である。
容疑者2名は男性から、計70万円を詐取している。
名目は「FXの投資を指南する初期費用」というものだった。
自称人材育成マネジメント業の男は、マッチングアプリを介して被害男性と知り合ったという。
「副業、興味ないですか」などの言葉で、投資話を持ちかけたとされている。
(このようなマッチングアプリでの副業詐欺については、下の記事で詳しく解説している)
マッチングアプリで副業に勧誘された!体験談からわかる怪しい男女の特徴!【参考】マッチングアプリ介して投資指南話、詐欺疑いで男ら逮捕 男性が70万円被害|京都新聞
ビジネスマッチングサービス『リンクトイン』で投資詐欺被害
2020年12月3日、大阪府内の50代男性にメッセージが届いた。
メッセージは、ビジネスマッチングSNSであるLinkedin(リンクトイン)に届いた。
リンクトインはこの分野で世界最大級のサービスであり、男性も日頃からビジネスで利用していた。
その男性のアカウントに「つながりリクエスト」(いわゆる友達申請)が届いた。
相手は香港在住を語る女性。
男性はリクエストを承認。
直後に女性から「私たちは友達になれますか?」とメッセージが届いた。
メッセージで女性は投資家を名乗った。
男性は「人脈が広がるかも」と考え、LINEで連絡を取り合うようになった。
当初は、世間話が続いていた。
女性は「自分の母親は日本人。祖母は東京にいる」などと語っていた。
しかし、約2週間が経過し、投資の勧誘が始まった。
「簡単にもうかる投資がある」と、海外のFX会社とブローカーを紹介されたという。
男性は言われるままに、専用アプリに登録。
指定された国内金融機関の口座に、計300万円を振り込んだ。
約2週間後、アプリを開くと3万ドル(約300万円)の利益が出ていると表示された。
男性は、その利益を出金しようとブローカーに連絡。
しかし、LINEで「出金したい」と伝えたところ、返信がなくなった。
同時に、女性との連絡も途絶えた。
男性は「普段使っているSNSで知り合った人物からの誘いだったので、怪しいとは思えなかった」と悔やんでいるという。
編集部コメント
最後の男性の一言が、特に重要なポイントである。
おそらく、こちらの男性は出会った場所がマッチングアプリや出会い系サイトだったら、騙されなかった可能性が高い。
「こんな場所で投資の話を持ち出すのはおかしい」と、疑ったと考えられる。
しかし、リンクトインなら投資の話が出る可能性もある。
これが日本人女性だったら当然疑うだろうが、香港人女性なら、
- 日本人女性よりアグレッシブでも納得できる
- 香港マネーなので、昔の日本のバブルのようなことが起きてもおかしくない
と考えるのも、それほどおかしくはないだろう。
こちらの男性のような被害は、今後も起きると思われる。
ほとんどの詐欺は「マッチングアプリ以外の場所」で起きている
マッチングアプリや出会い系サイトは「詐欺が多い」というイメージがあるだろう。
しかし、実際にはほとんどの詐欺被害はマッチングアプリ・出会い系以外の場所で起きているものだ。
たとえば、ここ数年で特に有名な詐欺事件として積水ハウス地面師詐欺事件(五反田地面師事件)があった。
積水ハウスが詐欺師に、55億円をだまし取られた事件である。
当然ながら、この商談は真剣勝負この上ない場所である。
そして商談に臨むのは、大企業・積水ハウスの中でもひときわ実力・実績のあるメンバーだったはずである(売買契約の総額は70億円である)。
それでも、このような詐欺に騙されてしまった。
こうした事件を見ると、マッチングアプリや出会い系サイトで詐欺事件が起きたとき、
- こういうアプリやサイトだから危ない
- 被害者に問題があった
とはいえないだろう。
上の積水ハウスの事件は、上記2点のどちらも満たしていないためだ。
(①非常に真面目な場所で、②この上なく優秀なメンバーが臨んでいた)
この事件については、何かと「裏」が囁かれている。
それらの「裏」の噂が事実であっても、積水ハウスという会社自体は、間違いなく騙されたわけだ。
詐欺は、マッチングアプリや出会い系サイトだけでなく、どんな場所でも起きることを、あらためて強く意識しておきたい。
出典 | 読売新聞/2021年3月5日/大阪夕刊/海外FX SNSのワナ コロナ禍で交流増えトラブル |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://kijikensaku.yomiuri.co.jp/top/yomiuriNewsArticle.action?yomiuriNewsArticleDto.currentObjectId=20210305J1OYEUH0400010 ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
投資全般
仮想通貨やFXに限定されない、投資全般の詐欺では、以下のような事件が起きています。
元SKE48・山田樹奈被告投資詐欺250万円詐取 | 2021年12月 |
20代男女2名・投資詐欺で150人から2億円以上詐取 | 2021年10月 |
会員数千人投資スクール・マルチ商法で十数億円被害・福岡 | 2021年8月 |
元SKE48・山田樹奈被告投資詐欺250万円詐取
2021年12月2日、アイドルグループ『SKE48』元メンバーの山田樹奈被告(23)が、懲役1年6ヶ月の判決を受けた。
執行猶予4年がついているため、現時点では懲役の実刑は受けていない。
求刑も懲役1年6ヶ月であり、求刑どおりの判決であった。
判決は名古屋地方裁判所(辛島明裁判官)が言い渡した。
問われたのは詐欺罪で「投資の指導料名目で現金を詐取した」とされる。
判決によれば、事件が起きたのは2020年1月~2月。
山田被告が男性3名を騙し、現金計250万円を詐取した。
被告と男性3名は、出会い系アプリで知り合った。
現金を詐取する名目は「投資の指導料」である。
山田被告は「稼げる情報を教える」として、男性らを騙した。
辛島裁判官は「架空のトレーダーを演じるなど、計画的かつ組織的で相当悪質」と述べた。
また、この事件では山田被告と共に被害者を騙した田口零朗(れお)被告(22)がいる。
田口被告には、山田被告よりも重い懲役2年(執行猶予4年)が言い渡された。
(こちらも求刑どおりの判決)
出典 | 読売新聞/2021年12月3日/中部朝刊/元SKE48被告 投資詐欺に有罪 名古屋地裁判決 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://bit.ly/3rb7ALQ ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
20代男女2名・投資詐欺で150人から2億円以上詐取
写真:秋田県警・北秋田警察署(PIXTA)
秋田中央署と県警生活環境課が2021年10月29日、2名の男女を逮捕した。
男女は無職・佐々木伊織容疑者(24)と、自称会社役員・塩田樹容疑者(24)の2名。
2名はいずれも住居不定。
容疑は、出資法違反(預かり金の禁止)である。
発表によれば、事件発生の時期は2020年9月~12月頃。
容疑者2名が県内の20歳代男女4名を騙した疑い。
現金を合計で850万円集めたとされる。
手口は「元本を保証して所定の配当を支払うことを約束」というものだった。
佐々木容疑者は、本件の逮捕が「再逮捕」となる。
2日前の21年10月27日、すでに別件で逮捕されていた。
別件は、2020年7月下旬の犯行によるもの。
上述と同様の手口で、合計5回の詐欺を行った。
県内の20代女性2名から、現金を合計で250万円詐取したという(2名から5回詐取)。
佐々木容疑者と塩田容疑者は、出会い系アプリで被害者を勧誘。
県警は全国約150人から2億円以上を集めていたとみて捜査をしている。
出典 | 読売新聞/2021年10月30日/東京朝刊/出資法違反容疑 20代2人を逮捕=秋田 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://bit.ly/3KoBL9P ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
資産家・富裕層偽装系
資産家や富裕層、高額所得者になりすますタイプの詐欺では、以下のような事件が起こっています。
事件名 | 発生年月 |
---|---|
自称資産家1000万円詐取事件 | 2020年8月 |
兵庫県480万円詐取事件 | 2021年11月 |
自称商社部長・航空券詐取事件 | 2021年6月 |
「チャーター便手配」1070万円詐欺・札幌 | 2021年7月 |
自称資産家1000万円詐取事件(20年8月)
出典:朝日新聞
2020年8月13日報道。
資産家をかたる男性が、アプリで知り合った女性ら約100人から、約1,000万円超の現金を詐取したという事件です。
男性が女性を騙す手口は「銀行預金を倍にして返す」といい、キャッシュカードやクレジットカードを預かるというものでした。
20歳のときから逮捕時の24歳まで、4年間に渡り犯行を繰り返していたといいます。
兵庫県480万円詐取事件(21年11月)
出典:神戸新聞
2021年11月29日報道。
自営業の男は、税理士になりすました会社役員の男と共謀し、マッチングアプリで知り合った兵庫県の30代女性から計480万円をだまし取った疑いで2人の男性が再逮捕されたという詐欺事件です。
被疑者2人は、1400万円の定期預金があるように装って「凍結した口座を動かすための資金を一時的に貸してほしい」と女性に持ち掛け、2回にわたって金銭を騙し取りました。
2人は以前にも、この女性に言い掛かりを付け、200万円をだまし取ったとして逮捕されています。
女性は、何度も金銭を要求されたり、実際に貸し付けたりしているうちに、自らが騙されていることに気が付いたため被害届を提出しました。
自称商社部長・航空券詐取事件(21年6月)
2021年6月25日報道。
50歳の契約社員男性の起こした事件です。
男性は「慶応大学卒・大手商社の部長」と経歴を詐称。
マッチングアプリで知り合った20人の女性を騙し、合計約650万円を詐取しました。
当時に10人と交際する「10股」の時期もあったということです。
この事件が変わっているのは、女性に航空券を買わせて、自分は飛行機に乗るだけという点。
航空券を売るのではなく、あくまで「飛行機に乗りたかっただけ」ということです。
男性が女性を騙す口上は、以下のようなものでした。
- 出張で今日中に航空券を買わないといけない
- でも、カードはポイントが付いてしまうので、会社から使うのを禁止されている
- 後日返すので助けて欲しい
現金化できないようなものなら信用して買ってしまうこともあるかもしれませんが、このような少し変わった詐欺師もいるため注意が必要です。
「チャーター便手配」1070万円詐欺・札幌
写真:被害者男性が住む札幌市北区の風景(札幌駅周辺=PIXTA)
2021年7月19日、札幌北署が発表した事件。
札幌市北区の70代男性が、約1,070万円をだまし取られたという。
署の発表によれば、事件発生は2021年5月下旬~7月下旬にかけて。
加害者の女性と被害者男性は、出会い系サイトで知り合ったとみられる。
男性は加害者女性から「コロナの影響で娘が中国から帰国できなくなった」と相談を受けた。
そして「資産家が、帰国用のチャーター便を用意してくれる」と伝えられた。
そのチャーター便手配の条件が「節税対策のお金を受け取ってもらう」というものだった。
男性は、その受け取り手続きの名目で、女性に現金を振り込んだ。
指定された銀行口座に、現金約1,020万円を送金したという。
さらに、追加で約50万円分の電子マネーも詐取された。
札幌北署は「現金を受け取るための手続き費用として現金を要求するのは詐欺」と、注意喚起をしている。
出典 | 読売新聞/2021年7月20日/東京朝刊/札幌で1070万円詐欺被害=北海道 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://bit.ly/38r0JXQ ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
カード詐取・不正使用
キャッシュカードを騙し取る、クレジットカードを不正使用するなどの手口では、以下のような事件が起きています。
事件概要 | 発生年月 |
---|---|
カード不正使用22万円スイート宿泊事件 | 2020年4月 |
【東京北区】クレジットカード不正使用33万円 | 2020年5月 |
「倍にして返す」カード詐取の手口で女性100人を騙す | 2020年8月 |
カード不正使用22万円スイート宿泊事件(20年4月)
写真:PIXTA
2020年4月13日、警視庁が東京都台東区の無職・宮崎尚也被告を再逮捕した。
容疑は「電子計算機使用詐欺」。
マッチングアプリで知り合った女性のクレジットカード情報を不正使用したという。
不正使用の被害額は22万円。
事件が発生したのは2018年8月である。
(約2年後に逮捕された計算になる)
18年8月、宮崎被告は都内の会社員女性(33)のカード情報を把握。
その情報を予約サイトに入力し、京都市のホテルのスイートルームに宿泊した。
そのホテルには、別の40代女性と宿泊していたという。
「カードの持ち主のことは覚えていないが、私がやったことだ」と容疑を認めているという。
被告と被害女性(33)が出会ったマッチングアプリは、結婚を望む男女が利用する「婚活系」であった。
宮崎被告は「安田十悟」などの偽名を用いていたという。
警視庁は、被告が女性約30名のカード情報を悪用したとみて捜査している。
【東京北区】クレジットカード不正使用33万円(20年5月)
写真:北区滝野川の街並み(PIXTA)
2020年5月5日、警視庁滝野川署が住所不定・無職の山田大希容疑者(23)を逮捕した(発表は6日)。
容疑は詐欺で、女性からクレジットカード1枚をだまし取ったもの。
容疑者は借用書に偽名を記入し、女性に渡した。
その借用書によってカードをだまし取り、不正使用したという。
山田容疑者は、女性からカードをだまし取った翌日に33万円を決済。
スニーカーなどを購入した。
その後、女性が山田容疑者の所持品などを見て、自分に偽名を名乗っていることに気づき、警察に相談したという。
被害女性は東京都北区に住む20代で、山田容疑者とは2019年10月にマッチングアプリを通じて知り合ったという。
【参考】読売新聞/2020年5月8日/東京朝刊/詐欺容疑で23歳逮捕
「倍にして返す」カード詐取の手口で女性100人を騙す(20年8月)
写真:京都市中京区の街並み(PIXTA)
2020年8月13日、警視庁滝野川署が住所不定の無職・山田大希被告(24)を再逮捕した。
容疑は「詐欺、有印私文書偽造、同行使」の3種である。
山田被告はこの時点で、別の詐欺罪などで公判中であり、再逮捕となった。
容疑の内容は「女性のキャッシュカードをだまし取った』というもの。
滝野川署によれば、事件発生は2020年1月22日。
被告は京都市中京区のカフェで、愛知県春日井市の24歳女性と出会った。
女性とはマッチングアプリを通じて知り合ったという。
そして、被告は「お金を倍にして返す」と嘘をつき、現金の借用書を作成。
女性のキャッシュカードをだまし取った。
山田被告は容疑を認めている。
署の調べに対し「20歳の頃から同じような方法で約100人の女性をだました」と供述しているという。
【参考】読売新聞/2020年8月13日/東京夕刊/アプリで会い カード詐取 容疑男再逮捕「100人だました」
弟を女性に紹介し、弟が本名を女性に教えた
同じ日の読売新聞でも、大阪版では別の情報が追加されている。
驚いたことに、山田被告は自分の弟を女性に紹介していたのだという。
そして、その弟が山田被告の本名を女性に明かし、詐欺が発覚したということだ。
(弟は真っ当な良心の持ち主だったのだと考えられる。「何も知らされていなかった」ということは、さすがにあり得ないだろう)
山田被告は、前述の被害者・24歳女性と知り合った翌日、京都府を一緒に旅行。
ブランド品をプレゼントして信用させ、詐取したカードで約600万円を引き出していたという。
山田被告は偽名で、会社社長を名乗っていた。
【参考】読売新聞/2020年8月13日/大阪夕刊/アプリ通じ会い カード詐取容疑 警視庁、24歳男逮捕
編集部コメント
山田被告はこの時点で24歳である。
20歳からこの手口を続けていたということは、実に4年間「成功」していたことになる。
この手の事件で相手から騙し取る金額には幅があるが、おおよそ20万円~数百万円である。
(上述の京都の事件では600万円だった)
少なめに見て1名の被害者当たり50万円をだまし取っていたとすると、4年間で5,000万円をだまし取った可能性もある。
単純計算で1年間で1,250万円となる。
(あくまで想像かつ単純計算である)
罪については相応の裁きを受けるのが当然だが、この能力はぜひ真っ当な方法で、社会のために活用していただきたい。
紛失偽装系
カードや財布などを「紛失した」と偽り、助けてもらう名目で金銭を騙し取る手口もしばしば見られます。
そのような「紛失偽装系」の事件では、以下の4例が見られます。
佐賀市20代女性が70万円をだまし取られる | 2023年1月 |
「カード紛失」278万円詐取事件 | 2021年9月 |
「財布紛失」連続詐取事件 | 2019年2月 |
「財布なくした」「和解金必要」30歳女性75万円詐取・群馬 | 2022年1月 |
佐賀市20代女性が70万円をだまし取られる(23年1月)
画像引用元:事件・事故|佐賀県警察
2023年1月25日に佐賀県警によって発表された事件です。
事件自体が発生したのは、2022年12月2日〜26日の間です。
被害者は佐賀市の20代女性で、加害者は日本人男性を名乗る男性です(年齢等は不明です)。
被害の内容は「約70万円をだまし取られた」というもの。
騙し取る手口は、以下のようなメッセージで女性に振り込みをさせるものでした。
- 大阪にいるが、財布を盗まれたので、ホテル代や交通費を貸してほしい
- 借りたお金はすぐに返す
当然、ホテル代や交通費だけで70万円にはなりません。
最初のメッセージはこの内容で、以後もさまざまな理由でお金を振り込むように頼まれたということでしょう。
(指定された口座に複数回にわたって入金した、と発表されています)
「カード紛失」278万円詐取事件(21年9月)
出典:京都新聞
2021年9月1日報道。
京都府在住の32歳男性が、滋賀県在住の38歳女性から、278万円をだまし取った事件です。
男性の手口は「キャッシュカードをなくした」「必ず返すからお金を返してほしい」というもの。
2人はマッチングアプリで知り合い、男性は女性の恋人になると装っていたため「恋活詐欺」といえます。
「財布紛失」連続詐取事件(19年2月)
出典:J-CASTニュース
2019年2月19日報道。
27歳の男性が、婚活アプリで知り合った十数人の女性から現金を連続で詐取した事件です。
逮捕された最後の事件では、1人の女性から20万円を詐取しており、被害総額は数百万円にのぼる可能性もあります。
男性の手口は「出張に行くけど財布をなくした」という口実で、女性からお金を借りるものでした。
アプリのプロフィールでは「不動産デベロッパーとして丸の内・銀座・西新宿を担当」などと記していたといいます。
「財布なくした」「和解金必要」30歳女性75万円詐取・群馬
写真:事件の現場となった館林市の風景(館林駅前=PIXTA)
2022年1月17日、群馬県警館林署が、30歳の女性を詐欺容疑で逮捕した。
女性は、館林市高根町の無職・須永真綺容疑者。
署の発表によれば、事件発生は2020年6月29日~10月28日にかけて。
須永容疑者が栃木県栃木市の男性会社役員(44)を騙したという。
容疑者と被害者男性は、SNSの出会い系アプリを通じて知り合った。
須永容疑者の手口は、お金が必要な虚偽の理由を伝えるもの。
- 「財布をなくして生活費が必要」
- 「親族とのもめごとで和解金が必要」
などのメッセージを被害者男性に送信していたという。
男性は、容疑者に指定された銀行口座に、3回に渡って計75万円を振り込んだ。
須永容疑者は容疑を認めている。
出典 | 読売新聞/2022年1月18日/東京朝刊/SNSで詐欺の疑い=群馬 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://bit.ly/3r79DQX ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
その他の詐欺
その他の詐欺事件では、以下のような事例が見られます。
偽装結婚ブローカー事件 | 2021年5月 |
5000万サクラ詐欺事件 | 2017年10月 |
偽札で女性に1万円渡す、ホテルで行為後・静岡 | 2021年7月 |
無職30歳男性・29歳女性から300万詐取・京都 | 2022年1月 |
広島県警装いLINE、女性にいやがらせ | 2021年12月 |
アカウント1万5000件を売春組織への販売目的で不正作成 | 2022年3月 |
「マッチングアプリで88万円未払い」架空請求詐欺(茨城) | 2022年3月 |
マッチングアプリ未払いを語る不正請求で267万円詐取・茨城 | 2022年3月 |
偽装結婚ブローカー事件(21年5月)
出典:朝日新聞
2021年5月28日報道。
マッチングアプリで日本人女性を募り、外国人男性との偽装結婚をさせていたという事件です。
容疑者は29歳の日本人男性と31歳のトルコ人男性の2名。
女性に月5万円の報酬と引き換えに偽装結婚を迫り、約20組を偽装結婚させたとされます。
【参考】MY J:COMニュース
5000万サクラ詐欺事件(17年10月)
出典:産経新聞
59歳の男性がマッチングアプリを通じてメッセージのやり取りをしていたが、相手の女性が一向に会うつもりがないままマッチングアプリ内のポイントを使い続け、最終的に5000万円以上のポイントを消費していたという事件。
男性は、相手の女性がサクラであることを疑い、サイト運営会社に対して、支払った額以上の賠償額を要求。
アプリのシステムにも怪しい部分が多く、1ポイント10円なのに対し、
受信は25ポイント
相手のプロフィールを閲覧するのは30ポイント
かかるシステム。
実際には相手の女性はサクラであったことが判明し、裁判所は運営側には支払い分の賠償を命じました。
サクラが潜む一部のアプリに注意
マッチングアプリ(正確には出会い系アプリ)では、ごく一部このようなサクラが潜んでいるものもあります。
マッチングアプリのサクラについては下の記事で手口などを詳しく解説しています。
サクラがいない安全なアプリを使いたいという方は、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください
マッチングアプリに潜むサクラはいるの?業者の特徴や判別方法を解説!
そして、サクラはもちろん業者自体が最も少ないマッチングアプリとしては、ペアーズが代表として挙げられます。
業者(サクラ)を排除するための、ペアーズの24時間365日体制の監視・パトロールなどのシステムについては、下の記事で詳しく紹介しています。
ペアーズ(Pairs)にサクラ・業者はいる!?特徴と見分け方を知って安全に出会おう
下記の公式サイトの情報と合わせて、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
偽札で女性に1万円渡す、ホテルで行為後・静岡
写真:事件が起きた静岡市の風景(静岡駅周辺・PIXTA)
2021年7月13日、静岡県警清水署が、男性を逮捕した。
男性は、静岡市葵区長沼の無職・井上佑也容疑者(30)。
容疑は「偽造通貨行使」である。
署の発表によれば、事件発生は2021年4月26日。
現場は静岡市内のホテルである。
被害者は静岡県中部在住の20代女性。
井上容疑者は女性に対して、ホテルで偽の1万円札(偽札)1枚を渡したという。
この紙幣に透かしやホログラムがないことに女性が気づき、警察に届け出た。
清水署が井上容疑者の自宅を調べたところ、複数枚の偽1万円札が見つかったという。
署はそれらを押収し、入手経路や余罪を調べている。
女性と井上容疑者は出会い系サイトで知り合ったという。
出典 | 読売新聞/2021年7月14日/東京朝刊/偽造通貨行使容疑逮捕=静岡 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://bit.ly/3xddrUx ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
無職30歳男性・29歳女性から300万詐取・京都
2022年1月20日、京都府警山科署が、男性を詐欺の疑いで逮捕した。
男性は住所不定で無職の30歳。
署によれば、容疑の事件は2021年8月30日~9月9日にかけて起きたもの。
被害者は京都市山科区の会社員女性(29歳)である。
容疑者は女性から現金300万円をだまし取った。
手口はLINEを用いたもので「会社から預かった200万円を口座から引き出すため、必要な現金を用意してほしい」などと騙したという。
容疑者と被害女性は、2021年夏にマッチングアプリを通じて知り合った。
女性からの恋愛感情に容疑者つけ込んだとみて調べている。
容疑者は「事件のことは一切話さない」と黙秘している。
男性はこれまでにも、詐欺容疑で滋賀県警などに逮捕されている。
【参考】恋愛感情につけ込んだか 29歳女性から300万円詐欺疑い、無職男を逮捕|京都新聞
広島県警装いLINE、女性にいやがらせ
写真:広島中央警察署(PIXTA)
2021年12月2日、広島県警が男性1名を書類送検した。
男性は、広島市西区在住の会社員(31)。
容疑は、軽犯罪法違反(官公職詐称)である。
容疑の具体的な内容は以下のとおり。
- LINEで広島県警になりすます
- そのアカウントから、複数の女性にメッセージを送信する
調べに対して、男性は容疑を認めている。
そして「SNSで知り合った女性への嫌がらせで送信した」と、動機を語っているという。
署の発表によれば、事件発生は21年8月15日~20日にかけて。
被害者は、福山市などの女性4名。
男性はLINEで「県警サイバー犯罪対策課」を語っていた。
女性に送信したメッセージは、「出会い系アプリから複数の男性より通報があった。事実確認をしたい」などというもの。
なお、広島県警はLINEアカウントを運用していない。
出典 | 読売新聞/2021年12月3日/大阪朝刊/県警装いLINE送信 複数女性に 31歳男 容疑で書類送検=広島 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://bit.ly/38DAa1R ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
アカウント1万5000件を売春組織への販売目的で不正作成
2021年11月13日、岩手県警生活環境課・盛岡東署などが男性を逮捕した(発表は12月3日)。
逮捕されたのは、福岡市博多区の会社員・石田晃一容疑者(39歳)。
容疑は「私電磁的記録不正作出・同供用」である。
発表によれば、事件発生は2021年10月中旬頃。
石田容疑者が、マッチングアプリに虚偽の会員情報を登録し、不正にアカウントを作成したという。
アカウントは売春組織に販売する目的で作成した。
石田容疑者は容疑を認めている。
容疑者は、すでに2021年10月に別件で逮捕されており、今回が再逮捕となる。
別件の容疑は売春あっせん。
21年4月に盛岡市材木町のマンションで、外国人売春婦の女性を客の男性と引き合わせたという。
客の男性はマッチングアプリで募集した。
この件の取り調べの過程で、マッチングアプリのアカウント不正取得が判明したため再逮捕した。
出典 | 読売新聞/2021年12月4日/東京朝刊/アカウント不正作成容疑 マッチングアプリ 販売目的、39歳再逮捕=岩手 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://bit.ly/3DYfKfK ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
続報
2021年12月7日、石田容疑者が不正に作成したアカウントが、合計で1万5,000件以上にのぼることが、岩手県警の調べによってわかった。
アカウントの作成は、2018年から継続していたという。
県警は、石田容疑者と売春組織の関係を追及している。
今回の容疑は「私電磁的記録不正作出・同供用」。
県警によれば、この容疑がマッチングアプリに適用された事例は全国で初めてという。
石田容疑者の容疑は、2021年3月下旬頃に発覚した。
アプリを利用した一般人男性が、県警に相談したことで調査が行われたという。
盛岡地検は、石田容疑者を同罪(私電磁的記録不正作出・同供用)で、12月3日に盛岡地裁に起訴した。
出典 | 読売新聞/2021年12月7日/東京朝刊/不正アカウント1万5000件超作成 容疑者、18年から=岩手 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://bit.ly/376miwD ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
判決
2021年3月10日、盛岡地裁で判決が下った。
判決は、懲役1年6ヶ月・執行猶予3年である。
求刑は懲役1年6ヶ月であったため、求刑どおり。
加藤亮裁判長は「電話番号を複数所持」「アカウントを多数作成する」などの点で「常習性は著しい」と指摘。
しかし「反省していることから実刑にしない」と述べた。
出典 | 読売新聞/2022年3月11日/東京朝刊/アカウント不正に有罪=岩手 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://bit.ly/3xdf98o ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
「マッチングアプリで88万円未払い」架空請求詐欺(茨城)
2022年3月28日、茨城県警日立署が男性の被害を発表。
被害を受けたのは、日立市の男性会社員(57歳)。
現金246万4,000円と、電子マネー20万円分をだまし取られたという。
手口は「ニセ電話詐欺」であった。
被害の発生は22年1月23日。
男性のスマートフォンに、見知らぬ人物からメールが届いた。
「マッチングアプリで88万円の未払いがあり、手続きをしなければ差し押さえをする」
と書かれていたという。
男性はこれに対処し、1月下旬~3月10日までに、現金の振り込みなどを行った。
指示は全てメールで行われた。
男性が高額な請求を不審に思い、日立署に相談したことで事件が発覚した。
出典 | 読売新聞/2022年3月29日/東京朝刊/現金246万円など 日立で詐欺被害=茨城 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://kijikensaku.yomiuri.co.jp/top/yomiuriNewsArticle.action?yomiuriNewsArticleDto.currentObjectId=20220329J1TYMGP1300080 ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
マッチングアプリにおける詐欺の動向
利用者の急増と詐欺行為
コロナ禍において新しい生活様式への移行が求められ、出会いの機会が減少していることから、マッチングアプリの利用者が急増しています。
信用できる調査から推計すると、2021年の時点で独身者の5人に1人以上がマッチングアプリを使用していると考えられ、2022年現在ではさらに増加していると推測されます。
恋人のいない独身者のネット系婚活サービスの利用率 ⇒ 21.8%(2021年)
出典:株式会社リクルート「婚活実態調査2021」
マッチングアプリ利用率 ⇒ 20代:19.1% 30代:16.8%
出典:株式会社TesTee(テスティー)「マッチングアプリに関する調査2021年」
株式会社リクルートの調査では、ネット系婚活サービスを利用して結婚した人の割合は2020年に11.1%と急増しており(2019年は6.3%)、マッチングアプリは真剣な恋人探し・婚活の有効なツールであることが分かります。
しかし、利用者の増加に伴い、それを狙う詐欺行為も急増しており、行政や自治体において様々な注意喚起がなされています。
出会系・マッチングアプリにおける詐欺行為
独立行政法人国民生活センターには、毎年、出会い系サイト(マッチングアプリを含む)に関する相談が10,000件近く寄せられており、その件数は増加しています(国民生活センター相談事例「出会い系サイト」 )。
相談内容は、一般の利用者を装ったサクラによる課金詐欺や、業者によるフィッシングサイトへの誘導が多いです。
このほかにも、マッチングアプリにおいては、個人情報(氏名・住所・連作先・SNSアカウントなど)の詐取、ネットワークビジネス(マルチビジネス)などの悪徳商法への勧誘、嘘の口実で返すつもりのない借金をする借用詐欺なども詐欺行為も横行しています。
「高齢男性退職金3億円詐取事件」(21年10月)にあったような、複数の女性を操り、多数の高齢者から金銭を騙し取る特殊詐欺(不特定多数の者から現金等をだまし取る犯罪)も増えています。
こうした詐欺行為のうち、近年、特に注意が必要なのが投資詐欺とロマンス詐欺です。
投資詐欺
投資詐欺とは、架空の投資話や「必ず儲かる」などの嘘の情報提供によって金銭を騙し取る行為で、ここ数年、マッチングアプリを通した投資詐欺が急激に増加しています。
国民生活センターが2020年に受けた出会い系サイトやマッチングアプリ等に関する相談のうち、約7割が投資に関する相談で、次のような相談事例が示されています。
- 紹介者から暗号資産が振り込まれたが、手数料を支払っても出金できない
- 海外の暗号資産取引所でのFXを勧められ利益が出たが、少額しか出金できない
- 暗号資産での賭博を勧められたが、出金できない
- デジタル宝くじを紹介され何度か振り込みと出金を繰り返したが、最後に出金できなくなった
出典:国民生活センター「出会い系サイトやマッチングアプリ等をきっかけとする投資詐欺にご注意を」
投資詐欺の内容は、株式投資(未公開株)、企業投資、FXその他の金融商品なども多いですが、1,500人から20億円近くを集めた「ボイチェン暗号通貨詐欺件 」(21年10月)などのように、特に暗号資産(仮想通貨)を通じた犯罪が増えていて、金融庁・消費者庁・警視庁が共同で注意喚起を行うほどです(「暗号資産に関するトラブルにご注意ください」 )
マッチングアプリで出会った相手の投資話には、絶対に乗らないようにしてください。
ロマンス詐欺
ロマンス詐欺とは、相手の恋愛感情を利用して詐欺行為を働くことをいい、これまであげた勧誘行為や借用詐欺、投資詐欺なども恋愛感情を利用していれば該当します。
ロマンス詐欺の特徴は、相手を信用させるために、出会ってから一定期間は、定期的な連絡や対面などの普通の交流を行うことです。
その結果、女性に嘘の身の上話に同情して5000万円を貸した男性のケース、男性からFX投資を勧められて「歓心を得よう」と最終的に1000万円近くを騙し取られた女性のケースなど、実際に数百万円、数千万円を騙し取られる事件が多発しています。
株式会社ノートンライフロックが2021年に行った実態調査では、マッチングアプリ利用者の10人に1人がロマンス詐欺に遭遇したという結果が明らかになっています。
以前は男性が騙されるケースが多かったのですが、近年は女性の被害が目立っていますので注意してください。
「自分は騙されない」「騙されるのは異性経験が乏しい人だ」などと思わないでください。
相手が巧妙な場合も多く、「36歳女性1億1500万円結婚詐欺事件」(22年2月)では、男性の扱いに慣れた元銀座クラブのホステスの女性も騙され、架空の投資話に乗ってしまっています。
また、借用詐欺や投資詐欺の途中で性的画像を撮影され、約束の返済や配当金を迫るとそれをネタに脅されて泣き寝入りをせざるを得なかったケースもあります。
マッチングアプリで知り合った異性から金銭にかかわる話が出たら、たとえ交際中であっても、疑ってみる必要があります。
結婚詐欺
最後に、結婚詐欺といえば、一般的には上記のロマンス詐欺のように結婚をほのめかして金銭の借用などを求める詐欺行為をさしますが、それがなくても、嘘の結婚の意思表示によって性的に搾取される行為(ヤリモク)も立派な詐欺行為ですから、特に女性は注意してください。
【参考】
- 株式会社TesTee(テスティー)「マッチングアプリに関する調査(2021年)」
- 株式会社リクルート ブライダル総研「婚活実態調査2021」
- 株式会社ノートンライフロック「オンラインでの出会いに関する実態調査」
- 金融庁・消費者庁・警視庁「暗号資産に関するトラブルにご注意ください!」
- 国民生活センター「出会い系サイト」
- 国民生活センター「出会い系サイトやマッチングアプリ等をきっかけとする投資詐欺にご注意を」
- 消費者庁「インターネット消費トラブルに関する調査研究:マッチングアプリ」(2021年度、受託者:三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)
- 消費者庁「サクラサイトトラブル」