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写真:容疑者のスーツケースから女性の頭部が発見された現場の大阪・西成地区
マッチングアプリのTinder(ティンダー)で起きた事件として、最も広く知られているのは大阪民泊殺人遺体遺棄事件(大阪民泊バラバラ殺人事件)である。
同様の悲劇の再発を防ぐためには、事件の詳細を理解しやすく整理する必要がある。
被害者女性のご冥福をお祈りしつつ、Web上で一部見られる、外国人男性と関わる日本人女性への偏見についても、間違いを正しておきたい。
なお、この事件以外のマッチングアプリで起きた殺人事件については、以下の記事で詳しくまとめている。
マッチングアプリの殺人事件・日本&海外の14例―出会系サイトの事例含む
その他の事件全般については、下の記事を参照されたい。
【2/24更新】マッチングアプリ事件381例-出会系サイト殺人等犯罪被害ニュース一覧
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事件の概要
出典:大阪民泊バラバラ殺人 米国人容疑者が悪用し、女性を追跡したマッチングアプリの恐怖|AERA dot.
↑(写真:容疑者が逮捕された現場の民泊マンション)
3行要約
- 大阪の民泊で起きたバラバラ殺人事件
- 加害者はアメリカ人男性、被害者は兵庫県の27歳女性
- 2人はマッチングアプリのTinderで出会った
基礎データ
加害者 | バイラクタル・エフゲニー・バシリエビチ(26) |
---|---|
被害者 | 兵庫県三田(さんだ)市在住の会社員女性(27) |
犯行現場 | 大阪市東成区の民泊マンション |
死因 | 急性窒息死(絞殺) |
遺体遺棄現場 | 京都府の山中 |
加害者:バイラクタル・エフゲニー・バシリエビチ
出典:米国籍の男を殺人容疑で再逮捕 民泊女性監禁事件(写真ページ)|朝日新聞デジタル
加害者の基礎データは、以下のとおりである。
名前 | バイラクタル・エフゲニー・バシリエビチ |
---|---|
年齢 | 26歳 |
国籍 | アメリカ |
居住地 | ニューヨーク |
出生 | ウクライナ&ブルガリアのハーフ |
容疑 | 殺人・死体損壊・遺棄・監禁 |
生い立ち:両親が2度離婚している
- 母親はウクライナ人
- 父親はブルガリア人で医師
- 幼い頃に両親が離婚
- 母親が引き取って育てた
- その後、母親が元継父と再婚
- テキサス州に移り住んだ
- 数年後に再度離婚
- ニューヨーク州ロングアイランドに移住した
人物像:母親が甘やかして彼をダメにした(元継父)
出典:大阪民泊殺人、米国人容疑者の過去と優秀だった被害女性(1ページ目)NEWSポストセブン
元継父が以下のように語っている。
- シャイで人づきあいも下手な一匹狼だった
- 母親が甘やかして彼をダメにした
実家の近隣住民。
- 一家は問題を起こしたことはない
- 近所づきあいでは孤立気味だった
- 道で会えば挨拶はする
- しかし、それ以上のつきあいはない
- 容疑者は物静かな青年
- 出かけるところをほとんど見たことがない
- 仕事や学校にも行っていなかったと思われる
【参考】大阪民泊殺人、米国人容疑者の過去と優秀だった被害女性(2ページ目)|NEWSポストセブン
日本との関係:日本人女性と結婚するのが夢だった
- 容疑者は以前にも来日していた
- 「日本人女性との結婚が夢だ」と語っていた
- 住んでいるニューヨークでも、旅行者の日本人女性に声をかけていた
- 「日本に住みたい」と口説くこともあったという
来日から事件に至るまでの経緯
出典:大阪民泊バラバラ殺人 米国人容疑者が悪用し、女性を追跡したマッチングアプリの恐怖|AERA dot.
- 1月に関西空港から入国
- 「滞在90日以内の観光目的」だった
- 4カ所の民泊施設を転々としていた
- 民泊はすべて、関西地方のJR沿線の施設だった
- 計画的な犯行だったのか、突発的な犯行だったのか、操作中
山田氏が考える容疑者の行動(の可能性)
ジャーナリスト・山田敏弘氏はバシリエビチ容疑者について、以下のような可能性を指摘している。
- 容疑者は、4~5名の女性を民泊に連れ込んでいたという
- 容疑者は、何日もTinderでひたすら出会いを探していた、と考えることもできる
- 過去に数回来日していることからも、今回も事前にそれなりの準備をしてきたのではないか
- (編集部注:来日後に女性とすぐ会えるよう、来日前からやり取りしておくなど)
もし来日前から被害者女性ともやり取りしていたとすると、さすがに「日本まで来た容疑者を無視することは難しかった」とも考えられる。
【参考】民泊事件で使われた、出会い系アプリ「Tinder」の実態(5ページ目)|ITmediaビジネス
Tinderの旅行事前サービス
Tinderでは、旅行に行く前に現地の利用者と事前にやり取りできる機能がある。
この機能が2016年に最も使われた都市のランキングは、以下のようになっている。
- ロンドン(イギリス)
- パリ(フランス)
- ニューヨーク(アメリカ)
- ベルリン(ドイツ)
- モスクワ(ロシア)
- ストックホルム(スウェーデン)
- リオデジャネイロ)(ブラジル)
- シドニー(オーストラリア)
このランキングのベスト15に、日本の都市は入っていないという。
つまり、海外と比較すると、日本ではTinderはそれほど活発に使われていない。
それでも、今回のような事件が起きたということである。
他の女性との出会いについて
- 殺害現場の民泊マンションには、他の女性も連れ込んでいた
- 4~5名で、いずれも日本人女性である
被害者:兵庫県の女性会社員(享年27歳)
語学堪能で優秀、優しい性格だった
- 兵庫県姫路市に生まれた
- 近所でも評判のお嬢様だった
- 母親、弟、祖父と長らく暮らしていた
- 成績も優秀だった
- 兵庫県内でも有数の名門女子高に進学
- 語学と音楽に熱中
- きちんと挨拶する、礼儀正しい生徒だった
- 音楽が好きでブラスバンド部の活動に打ち込んでいた
- 卒業後は女子大学に進学
- 大卒後は派遣社員として複数の企業に勤めた
- 2年前から現在の勤務先の寮でひとり暮らしを始めた
- 一度は実家を出たかったよう
- お母さんは『自分であっちを決めてきたの』と話していた
- 会社でも英語で困ったことがあると、彼女が頼りにされていたそう
英語・外国人との関わり
- 父親は鉄鋼関係の仕事でタイに赴任していた
- 父親に会いに行くついでに家族旅行することが多かった
- 小さい頃から海外には毎年のように行っていた
- 将来は英語教師など、英語を生かした職業に就くという夢を持っていた
- アメリカにも留学した
- 外国人が道に迷っていたら自分で声をかけて助けるような優しい性格だった
- よく外国人の友人を自宅に招いていた
【参考】大阪民泊殺人、米国人容疑者の過去と優秀だった被害女性(3ページ目)|NEWSポストセブン
犯行の経緯・手口
出典:【民泊女性不明】米国籍男、女性死亡当日にスーパーで刃物購入か 防犯ビデオに買い物袋姿…黙秘続け動機はなお謎|産経新聞
なぜ女性は加害者に会いに行ったのか
- バシリエビチ容疑者が強引に女性に迫っていた
- 「会いたい。自宅まで行く」と迫っていた
- 女性は「それは無理だから私が行く」と出かけた
バシリエビチ容疑者に会いに行く前、女性は友人に「JAY(ジェイ)に会う」と言い残していたという。
バシリエビチ容疑者は、女性に対して「JAY」と名乗っていたと見られる。
2月16日午前0時に、大阪市森ノ宮駅付近で待ち合わせた。
犯行直前までの駅・マンションの防犯カメラの映像
バシリエビチ容疑者が逮捕された民泊は、女性が殺害された現場ではない。
殺害された現場は、東成区の民泊マンションである。
森ノ宮駅前に設置された防犯カメラに、2人と見られる映像が写っている。
2人は、そのマンションに向かって歩いていた。
捜査関係者は「横に並んで、同じくらいの速さで歩いていた」「初対面のぎこちなさは感じられなかった」という。
(もちろん、防犯カメラの映像で読み取れる関係性には限界がある)
そして、マンションの防犯カメラにも、2人が建物に入っていく様子が写っていたという。
女性の姿を確認できるのはここまでで、その後に彼女の電話は電源が切れ、連絡がつかなくなった。
【参考】大阪民泊殺人、米国人容疑者の過去と優秀だった被害女性(1ページ目)|NEWSポストセブン
遺体遺棄の手口
出典:大阪・民泊バラバラ遺体事件 最新ツール駆使した凶行の全貌|NEWSポストセブン
遺体は、東成区のマンション(殺害現場)で切断された。
大型のキャリーケースで、複数回に分けて運び出されたとみられる。
移動には電車を使ったみられている。
遺棄された遺体の状態は、以下のとおりであった。
- 遺体の胴体は、服を着ていない状態だった
- 山林の中の土の上に放置されていた
- 両腕はそこから切り離されていた
- 両腕には土がかぶせられていた
- 両足は1本ずつ、5m離れた場所で発見された
- 遺体のどの部分にも、刃物で刺された傷が残っていた
逮捕現場の様子
出典:大阪民泊女性不明、逮捕の米国人男の異様な“執着” 来日以来10人以上の日本人女性と交友|zakzak(夕刊フジ)
- 6畳ほどの部屋に、異臭が立ち込めていた
- 消臭剤の香りが漂っていた
- 死臭を隠そうとしたと見られる
- 腐臭と消臭剤のにおいが混じり、ただならぬ雰囲気を醸し出していた
逮捕現場の民泊について(近所住民の方の言葉)
出典:【民泊女性不明】米国籍男、女性死亡当日にスーパーで刃物購入か 防犯ビデオに買い物袋姿…黙秘続け動機はなお謎|産経新聞
- 最近は外国人利用者が「ヤミ民泊」として使っていた
- 事件の直前にも、若くて男前の外国人が来ていた
- 大きなスーツケースを持っていた
- 「こんな場所にかっこいい外人さんも来るんだな」と思っていた
- もしかしたら、あのスーツケースに生首が入っていたのかもしれない
- そう考えるとゾッとする
捜査から逮捕までの経緯
出典:女性の頭部が発見された大阪市西成区の民泊施設|東スポWeb
捜査開始まで
- 行方不明の女性を心配し、家族が行方不明届を提出
- 警察が東成区のマンションの防犯カメラを確認した
- 映像から「女性が建物から出た形跡がない」ことがわかる
- 警察が捜索をスタートした
犯人特定に至るまで
バシリエビチ容疑者が最初に逮捕されたとき、まだ殺人容疑は確定していなかった。
最初の逮捕での容疑は「監禁」であった。
その時点での捜査状況は、当時の読売新聞の記事でわかる。
出典 | 読売新聞/2018年2月24日/大阪夕刊/交流アプリで知り合う 兵庫不明女性 友人に「外国人と会う」 |
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リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://kijikensaku.yomiuri.co.jp/top/yomiuriNewsArticle.action?yomiuriNewsArticleDto.currentObjectId=20180224J1OYEUH0400030 ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
読売新聞の記事の要約
2018年2月22日、兵庫県警が外国人の男を逮捕した。
男はアメリカ人(米国籍)のバイラクタル・エフゲニー・バシリエビチ容疑者(26歳)。
容疑は「監禁」である。
22日に逮捕し、24日に書類送検した。
監禁の内容は、女性を部屋に閉じ込めたというもの。
バイラクタル容疑者は「わからない」と容疑を否認している。
被害者は、兵庫県三田市の20代の女性会社員。
逮捕の6日前の16日から行方不明になっていた。
女性は、マッチングアプリ(編集部注:Tinder)を通じて、外国人男性と知り合った。
その後、その男性に会うために大阪へ出向いたという。
県警は、この男性がバイラクタル容疑者とみている。
通信記録などを現在解析中。
女性は15日、勤務先を退出したことが確認されている。
その後、大阪市内のJR森ノ宮駅付近で外国人と会ったとみられている。
会った後、16日午前0時過ぎに、2人で駅近くの民泊用の部屋があるマンションに入ったという。
その後、行方がわからなくなっていた。
女性は友人に対して「マッチングアプリで知り合った外国人と大阪で会う」と伝えていたという。
(出典については、もう1つ別タイトルで以下の読売新聞の記事もある。しかし、これは本文も同じ内容である。※見出しや刊だけが異なる)
出典 | 「外国人と大阪で会う」 兵庫の不明女性 「交流アプリ」使用 |
---|---|
リンク | ヨミダスパーソナル(読売新聞データベース) |
事件URL | https://kijikensaku.yomiuri.co.jp/top/yomiuriNewsArticle.action?yomiuriNewsArticleDto.currentObjectId=20180224J1TYEUH0400040 ※ヨミダス有料会員登録が必要 |
逮捕時の様子
- 突入した捜査員が、部屋に放置されたスーツケースを開いた
- そこに、首から下が切断された、女性の頭部が詰め込まれていた
- 頭部が発見された時も表情を変えなかった
- 「知らない」と供述していた
- その後、一点して容疑を認めた
- 遺体の遺棄場所を説明し始めた
Tinder(ティンダー)とはどんなマッチングアプリか
【参考】民泊事件で使われた、出会い系アプリ「Tinder」の実態(2ページ目)|ITmediaビジネス
概要
- 2012年にリリースされた
- 40以上の言語で利用できる
- 2014年に利用者数5,000万人をい突破した
- 毎日1,000万人が利用している
ユーザー層(交際・結婚状況)
完全フリー | 44% |
---|---|
既婚者 | 30% |
交際相手がいる | 12% |
離婚歴がある | 3% |
年齢層・男女比(全世界)
16~24歳 | 38% |
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25~34歳 | 45% |
35~44歳 | 13% |
45~54歳 | 3% |
55~64歳 | 1% |
男女比は、男性62%、女性38%である。
海外での人気
- App Storeで2017年始めからずっとトップ15(ダウンロード数)
- 2017年8月にはナンバーワンになっている
- 世界では、Tinderのようなマッチングアプリが広く普及している
- 異性との出会いの形を変える勢いともされる
- 英国では約700万人がオンラインデートのサイトなどに登録(イギリス『Sky News』より)
- 3人に1人がネット系の出会いサービスから異性関係を始めていると試算されている
- アメリカでもTinderは非常に人気
- ある米国人は、この分野で日本は「アメリカより5年遅れている」と指摘している
被害者女性は「欧米人男性だから」ついて行ったのか?
この事件を見て、以下のように思う人もいるだろう。
- 日本人女性は欧米人男性に弱い
- だから、欧米人男性に誘われると簡単について行く
- 被害女性もそのような人物だったのでは?
このような偏見は間違いであることが、記事で解説されている。
米国人の検証記事「欧米人男性が日本でTinderを使っても出会えない」
出典:I used Tinder in Japan. Should you use it too?|medium.com
マイケル・テューダ(Michael Tudda)という米国人男性が、この検証を行った。
米国の『medium.com』という社会ジャーナリズムのサイトで、2017年5月17日に投稿されている。
Tudda氏は、2017年3月に東京でティンダーを使い、どれだけ日本人女性と出会えるかテストしたという。
(なお、Tudda氏は日本の歴史と文化が大好きで、日本人女性に相当な魅力を感じているといいう)
テストの結果、まずTudda氏は243人の日本人女性とマッチングした。
しかし、メッセージの返信をもらえたのはわずか1%だったという。
1%(2名)の女性とメッセージのやり取りができたが、語学の壁もあり、以下のような結果で終わった。
まず、1人目の女性は言葉の問題で会話にならなかった。
2人目の女性は英語ができたため、会話が続いた。
しかし、世間話のような会話が続き、Tudda氏が求めているような男女の会話にならなかったため、Tudda氏の方からフェードアウトしてしまった。
そして、Tudda氏は「外国人男性が日本人女性と、Tinderで出会うことは難しい」と結論づけている。
なお、この投稿のアカウントはDine(ダイン)になっている。
そのため「Dineが自社アプリをアピールするために、Tinderに否定的なことを書いているのでは?」と思う人もいるかもしれない。
しかし、それはない。
というのは、記事の終わりでTudda氏は、以下のような分析をしているためだ。
つまり、競合のアプリを紹介しており、Dineについては全く触れていない。
このため、今現在Dineのアカウントになっている経緯はわからないものの、少なくとも「Dineのアカウントだからこのように書かれた」ということはないといえる。
(Tudda氏がDineにアカウントを譲渡したなどの可能性が考えられる)
この事例だけだと、以下のような疑問を持つ人もいるだろう。
- Tuddsa氏がイケてなかっただけでは?
- イケていたが、やり方が悪かったのでは?
山田敏弘氏もその可能性を考慮し「もう一つの事例」を紹介している。
その事例も見れば「Tuddsa氏の魅力ややり方が原因ではない」と考えやすい。
【参考】民泊事件で使われた、出会い系アプリ「Tinder」の実態(4ページ目)|ITmediaビジネス
国際的問題児ヤリチン、ボンド氏と仲間による検証結果
もう一つの事例はDavid Bond(デービッド・ボンド)氏のものだ。
この男性は、2016年前後に世界的に恋愛分野で有名な人物だった。
有名だった理由は、
- アジア各国で女性をナンパしていた
- 「白人ならアジア人女性は簡単にやれる」と豪語していた
- 女性との性行為なども撮影し、動画にアップしていた
- その動画の公開や販売は、女性の許可を取っていなかった
- さらに「アジア人を落とすナンパテク」などを指導していた
という行為をしていたためである。
人種差別的かつ、女性蔑視ということで、ボンド氏の行動は各国で問題視された。
多くの国で入国禁止となったため、現在は当時の記事や動画の大部分が削除されている模様だ。
おそらくそうして削除された記事の1つを、山田氏が紹介している。
その記事では、このボンド氏ですら「日本人女性を口説くのは難しい」と結論づけたという。
2016年に公開されたという、そのボンド氏の記事は、山田氏の要約によれば以下のとおりでさる。
- ボンド氏が、イケてる白人数名と東京に滞在した
- 数ヶ月のうち、週3~5日飲みに出かけた
- どれだけ素人の女性を口説ける試した
国際的に問題になるほど、アジア各国で女性を散々「落として」きたボンド氏である。
このときも、企画をスタートした段階では自信満々だったようだ。
しかし、結果は「日本人女性は白人が好き」という言説は間違いと実感したという。
イケメン友人の1名は、あまりに口説けないため、ストレスが溜まり、予定より早く日本を発ったという。
ボンド氏はこの原因として、
- 言葉の壁がある
- 交際について文化的な違いがある
という2点を挙げた。
(特に言語は、Tudda氏も直面した壁である)
ボンド氏は追加の原因として、アジア人女性全般について、
- 清潔で丁寧
- 性に対する興味を出さないことが美徳とされている
- 非常にシャイ
と指摘している。
(この頃、世界各国で批判されて懲りていたのか、アジア人女性に対するリスペクトが感じられる指摘である)
この記事については、削除されているのか、捜索しても見つからなかった。
また、ボンド氏が「反省の姿勢を示す」ために、記事を公開していた可能性もある。
ただ、Tudda氏の方はそのように日本人女性に遠慮する必要がない。
そして、1人目の女性のメッセージで「写真がかっこいい」と書かれていることから、プロフィールの写真も悪くなかったはずである。
それで「メッセージのやり取りをできた女性が1%だけ」「デートはできていない」となると、やはり「日本人女性に白人男性がモテる」というのは、実は都市伝説なのかもしれない。
(たとえば、白人女性が美人だと思っている日本人男性でも、現実にアタックされると「何か怖い」と感じるかもしれない。※同じ大学などの背景がなければ)
こうした事例を見ても、このTinderの事件での被害者女性が「欧米人男性だったから安易について行った」という偏見は間違いだと考えるべきだろう。
(本当の事情は被害者女性にしかわからないが、だからこそ偏見は発信すべきではない)
海外・日本のTinderで起きた事件
オーストラリア(2014年)
2014年、オーストラリアのゴールドコーストで起きた事件。
ニュージーランド出身の女性(26歳)と、オーストラリア人の男性がTinderで出会った。
1週間後にデートをすることになり、女性が男性宅のマンションに出かける。
ベッドを共にしたが、その後に口論となった。
男性は女性の首を締め、ベランダに放置。
女性はベランダから逃れようとして、14階から落下し死亡した。
メキシコ(2016年)
2016年、メキシコの26歳女性が、同い年の男性とTinderで出会った。
そして、数回目のデートから行方不明となった。
警察が男性の自宅を捜査し、女性の遺体の一部を発見。
男性は「性行為を求めたが断られたため、殺害した」という。
そして、殺害後は塩酸で女性の遺体を溶かした。
残った骨の一部をベランダに隠していたものが、発見されたという。
アメリカ・ネブラスカ州(2017年)
2017年11月、米国ネブラスカ州で24歳の女性が行方不明になった。
女性はTinderで出会った相手と会いに行ったという。
その後の警察の捜査で、女性はバラバラ遺体となって発見された。
女性を殺害・遺棄したのは、Tinderで出会った相手と、そのルームメイトの男性(51歳)と見られている。
(Tinderで出会った相手が男性か女性か、LGBTQかは不明)
その他の事件(オーストラリア・イギリス)
オーストラリアやイギリスでも、殺害事件が数件起きている。
それらは「恋人や配偶者が、Tinderで浮気をしていると勘違い」したことが原因となっている。
このような勘違いが起きる原因の1つは『swipebuster.se』というサイトにあった(現在は閉鎖されている)。
このサイトでは、Tinderにアクセスした人を特定できた(精度は不明)。
たとえば、恋人や配偶者がTinderにアクセスしていたら、浮気・不倫をしている可能性がある。
そのような「調査」からトラブルになり、数件の殺害事件が起きたという。
その他、アメリカでは「ティンダー熱狂者」の男性が逮捕されている。
恋人を殺害したという容疑をかけられ、警察が迫っているのに気づき、香港に逃げようとしたところを逮捕されたという。
(容疑が事実かは不明)
日本で起きたトラブル(外務省翻訳者によるもの)
外務省のロシア専門家の通訳男性(既婚者)がスキャンダルを起こしたことがある。
男性は、Tinderのプロフィールの勤務先を「外務省」としていた。
そして、安倍首相(当時)とロシアのプーチン大統領との会談の様子を漏らしていたという。
また、出会った女性と北方領土問題について話していた。